コラム

スポーツパフォーマンスを向上させる方法と注意点について徹底解説


スポーツパフォーマンスの向上は、実践の場で練習の成果を発揮するために大切です。やみくもに筋肉をつけたり、カロリーを制限したりするだけではスポーツパフォーマンスの向上に効果がない場合もあります。筋肉トレーニングやストレッチ、食事など、多様な方法に気を配ることが欠かすことができません。

ここでは、スポーツパフォーマンスを向上する方法および注意点を紹介していきます。

スポーツパフォーマンスとは

スポーツパフォーマンスとは、練習や試合などの実践において、身体が持つ力を引き出すことです。

よりわかりやすく表現すると、スポーツごとの正しい身体の使い方といっても良いでしょう。例えば「走る」という動作において重要な筋肉はももうらの筋肉「ハムストリング」ですが、周辺の筋肉もあわせて鍛えることが大切です。

ハムストリングは人間の動きにおけるアクセルと言われることもある筋肉で、うまく使いこなすことで歩行や走行が上手に行えるようになります。筋肉を使いこなすために、ハムストリングス自体の筋肉量を増やすトレーニングを実施するだけでなく、スピードや方向転換などの調整が行えるようにハムストリングス周辺の筋肉を一緒に鍛えることで正しい身体の使い方ができるようになるのです。

また、筋肉のトレーニングだけでなく、やる気や集中力などのメンタルトレーニングや食事などもスポーツパフォーマンスに影響を与えています。

スポーツパフォーマンスを向上させる方法

スポーツパフォーマンスを向上するための方法は様々です。

例えば、筋トレやストレッチのように身体の動きに直接影響を与えるものもあれば、心理や休息のような目には見えづらい影響を与えるものもあります。スポーツパフォーマンスを向上するための詳細な方法はスポーツごとに異なりますが、ここではいくつかの例を確認していきましょう。

筋トレ

短時間で高速に、大きな力を発揮するにはパワートレーニングが効果的であるとされています。パワーとは「力×スピード」によって成り立つもので、大きな力に加えて素早い動きの両方を鍛えることが必要です。

具体的なパワートレーニングの方法としては、軽いウエイトを使って素早く行うエクササイズが効果的であるとされています。最適なウエイトは最大筋力の30%~50%程度です。

また、実際のスポーツ動作に近い軽重量で加速や投射を行うトレーニングも効果的であるとされています。パワーを身に付けるための高重量トレーニングと実践に近い軽重量トレーニングの両方を行うことで、爆発的筋力発揮というスポーツパフォーマンスの向上を行うことができます。

ストレッチ

スポーツの実践に適した正しい身体の使い方をするには、脱力を意識するべきだという考え方があります。スポーツによっては、筋肉を付けることよりも無駄な力みをなくし、正しいスタイルで身体を動かす習慣を身につけることが優先されます。

センターや正中線と呼ばれる身体の軸は脱力によってコントロールすることができるという主張があるように、スポーツをしている最中に身体全体に力を入れた状態で良いパフォーマンスを発揮する人はいないでしょう。適度に不必要な力をそぎ落とすことが必要です。

不要な力を抜くためにストレッチを活用することができます。プロのスポーツプレイヤーがわずかに空いた時間を活用して身体のバランスを整えるように、ストレッチを行うことはスポーツパフォーマンスの向上に役立ちます。

食事

食事の栄養管理は、スポーツパフォーマンスを向上するためにとても大切なことです。朝昼晩ごとに摂取する栄養素を意識し、エクササイズ前であるかエクササイズ後であるかによって補給する食材も異なるでしょう。

食事内容を変更することで目的に応じた栄養を取り入れることができます。例えば、筋肉を増やして強くしたいという場合は、プロテインの補給と複合糖質、適度な脂肪維持を意識することで筋肉増加のための栄養素を確保しやすくなります。反対に、減量したいという場合は、炭水化物の摂取量を大幅に減らし、脂質を多く取り、血糖値のバランスを保つことが効果的であるとされています。

目的に合わせた栄養を摂取することは、スポーツパフォーマンスの向上に良い影響を与えます。

心理

精神的要因はスポーツパフォーマンスの向上に影響を与えます。精神的要因となる自信や感情のコントロールなどは、メンタルトレーニングによって鍛えることが可能です。

スポーツパフォーマンスに影響を与える代表的な心理学的要素には、不調や厳しい状況に打ちのめされてもなお立ち直るために必要な「モチベーション」、正しい動作を直感的に行うための「集中力」、疑念や気分に左右されないための「感情のコントロール」、目標を完璧にこなせる能力を自身が備えていると信じる「自信」などがあります。

アスリートごとに身体の強みと弱みがあるように、精神的要因についても、個人ごとに違いがあります。様々なメンタルテクニックがあるので、パーソナライズした方法を実践することで、スポーツパフォーマンスの向上に繋がります。例えば、成し遂げなくてはいけないことを思い浮かべやすくするには全体像を把握してゴールを決めるといったテクニックがあり、注意力を高めるには自身の内面にある感情や思考を意識する内的注意力および身体の外に焦点を当てる外的注意力をコントロールするテクニックなどがあります。

苦痛や困難が生じた際に、負けずに良好なスポーツパフォーマンスを発揮するために、メンタルトレーニングは大切です。

休息

休息を適切に取り入れることで、スポーツパフォーマンスを向上することができます。超回復という現象が起きることで、身体をより強いものに鍛えあげることが可能です。超回復とは、トレーニングを終えたあとに休息することで筋肉の総量がトレーニング前よりも増える現象のことをいいます。

ただし、超回復がピークに達した後、なお休息を続けると、スポーツパフォーマンスは徐々に退化してしまいます。そのため、トレーニング後に休息を入れ、超回復がピークに達したところで再びトレーニングを行うというサイクルを取り入れることで、スポーツパフォーマンスの向上を維持することができます。回復にかかる期間は、適度なトレーニングであれば24時間とされていますが、緊張状態が長く続く運動や実践に近い精神力を消耗するトレーニングでは1日以上の回復が必要な場合もあります。

スポーツパフォーマンスを向上させるための注意点

選手ごとに抱えている課題や特徴は異なります。そのため、スポーツパフォーマンスを向上するためのテクニックもまた、個人ごとに最適な内容に違いがあります。コーチやトレーナーと相談しながら、最適な方法を取り入れることが大切です。

まとめ

日々のトレーニングの成果を実践の場面で発揮するには、スポーツパフォーマンスの向上が欠かせません。身体的なトレーニングだけでなく、食事やメンタルのコントロールなど、複合的な視点で調整を行うことが大切です。スポーツパフォーマンスを向上する方法を自身の特徴や課題に合わせて最適なものを取り入れていることで、スポーツ選手としてより大きく成長することができます。